川辺の船宿を訪ねて (1)「鍵屋」とくらわんか舟

   “三十石船『復活』”≪江戸時代旅人気分≫   枚方市企画(二〇〇六、九、三...

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川辺の船宿を訪ねて (2)伏見港から「寺田屋」へ

 船宿「鍵屋」で、勝手な想像をめぐらせた私は、その朝やってきた京阪本線「枚方公園...

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影絵

  うちのご亭主が、不慮の事故でケガを負ってしまいました。「左肘剥離(はくり)骨...

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卵の透かし売り

 二〇〇七年一月上旬から下旬にかけてマスコミに、宮崎と岡山の鳥インフルエンザ禍が...

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老いのあがき

 夫七十七歳、妻(私)七十二歳。今やこの国の、五人に一人という高齢化社会の中枢的...

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西郷イト婦人の気概

  「宿んし(うちの主人)はこげんなお人じゃなかったこてえ」。明治三十年、東京は...

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蘇我の娘たちの悲哀

  奈良明日香村の甘樫丘(あまかしのおか)の麓に、蘇我入鹿(そがのいる...

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「もしもし 俺やけど」

 人様が定年を迎えようという歳から、老人ホームに勤め始めて足掛け十三年。今や老々...

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安井道頓に会いたくて

  盂蘭盆(うらぼん)の日。ご先祖の墓参りに行こうという夫に顰蹙(ひんしゅく)を...

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山、清流に囲まれた町で

 拝啓 岐阜県郡上八幡町・観光課様  突然の書状を差し上げる失礼をお許しください...

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お洒落 and 恋心

 ミッチーこと倉田美智子さんは、私の友人だが、年の頃は四十半ば。長身で、ふさふさ...

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夕焼け空の交通ラッシュ

銀翼を輝かせてジェット機が 夕焼け空を飛んでいく。 わたしの住む新淀川のほとりの...

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生きた鰯の目

 家族ぐるみで大阪から疎開した私は、愛媛県新居浜郡にある半農半漁の村の国民学校へ...

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落としたお金、拾った自然

 決してお金に執着がないというわけではない。それどころか、人一倍執着が強いと思え...

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ボリショイサーカスを見て

  所用があって東京へ行ったら、ボリショイサーカスがきているというので見にいくこ...

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ご招待にはご招待を

  九月初旬のこと。晩酌でほろ酔い機嫌の夫は、掛かってきた娘からの電話のことで、...

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釣書の字

 定年を迎えた私の夫は、これからの生きがいを求めて模索中です。その夫が先日、『習...

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麦畑の香り

  「もう自転車に乗るな」。私の夫の口癖です。氾濫する車、蜂の巣をつつ...

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ミシンの価値

 NHKのテレビ放送で「海を渡った中古ミシン」というのがあった。使われなくなった...

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花博(大阪国際花と緑の博覧会 1990年)が私に残したもの(1)

 お盆のころ、花博に二度ばかり出向いて行ったが、私は癖へきしていた。会場に着くと...

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花博(大阪国際花と緑の博覧会 1990年)が私に残したもの(2)

 ネパール展示場で買ったカリ人形だが、ほんとうは発音違いで、カーリーだとわかるま...

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南京虫の独白

 おいらは南京虫である。  おいらの生業は、人間さまと共存しその生き血を頂戴する...

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住友と銅精錬所

 最近、大阪は島之内にある、江戸期最大の住友長堀銅吹所跡をみてきた。これは、寛永...

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次元のひくーい話

 十五年前に買ったわが家のテレビは、甚だしく老朽化していた。そのひどさ加減は、こ...

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新大阪発上りひかり号

 じりじりと肌に汗ばみを感じる頃を、薄暑というのだそうだが、そんな六月初旬の土曜...

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保険嫌い

 病気になんかなるもんか。入院やなんてとんでもない。俺の亡きあと? そんなの知っ...

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濃霧の朝に

 そのとき私は、体に差すような冷気を感じ、無意識に掛け布団をひきよせて、目を覚ま...

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借金棒引き

 十一月の初旬、エッセー教室の先輩のみなさんに連れられて、奈良市の東北部に広がる...

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ゴキブリ退治

“ダニは高い所がお好き”最近、こんな有り難くない高層住宅の調査結果が、新聞にでて...

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墓地

 外出から帰ってきた私が、たまたま家にいた夫に、どこからも電話が懸かってこなかっ...

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張り子の虎じゃない  (闘病日記より)

 きのうは、夫が泊まってくれる晩なのに、七時のはずが、九時がすぎても来てくれない。時計のカチカチが気になって、個室でひとりじりじり待つ身は、やり切れない。
 やがて、ペタッペタッと夫独特のつっかけの足音が、静まりかえった廊下から響いてくる。私はあわてて、うちわで、顔を隠して、むくれてみる。「やあ、ごめん。色々あってね」と、夫の声がしたときは、布団をかぶって狸寝入りをきめこんでいる。でもやっぱり心が弾んで、パッと笑顔を覗かせる。
 自動販売機の
かちわれで、氷枕を高くしてくれる。気持ちいいやろと私のおでこをポンと叩く。冷やしたタオルを、マウンドのピッチャー然と、おでこめがけてストライクと投げつける。なじる私に、文句を言うなと、ポン。汗だくの体を拭いてよに、注文ばかりつけやがってと、ポン。なんでもかんでも、鬱憤(うっぷん)はらすように、私のおでこをポンと叩く。
 きょうは、夫の番じゃないのに、会社がひけて直行でやってくる。腹がへってぶっ倒れそうだと言いながら。途中、阪急で買った栗、かき氷、クッキー。朝、家から持ってでた、かゆみ止めのムヒに、私のお気に入りのタオルケットを抱えこみ、汗をびっしょりかいている。どれもこれも欲しいものばかりやろといつものように、ポンと叩く。
 好きな栗をたらふく食べて、はよう栗のように強く元気になれよと、おでこをポン。私を泣かせるこんたんですか。にわかな優しさは、反射的な涙になって、しょっぱい涙は、口腔に戻っていく。本当は、ドジで、じゃじゃ馬がと、手間のかかる厄介者めがと思っているのでしょう。仏心で、しょうこと無しに、寝たきりなのを不憫(ふびん)がって……と、追打ちかけて、憎まれ口ざんまい。両の足で歩けるならば、どこにでも消えてなくなるわと、からいばりの私に、夫は一層強く、好きなようにしやがれと、ポン。私は張り子の虎じゃない。

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ある日の淀川

   朝明けにひき船が、ポッポッポッ・・・とエンジン音を響か...

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